一般社団法人を設立してクラウドファンディングで調達すると税金はかかるのか?の話



昨日の話の続きです。自己の利益や儲けのためでないことで寄付金を募り、困っている人達を援助するための活動をしたい場合に寄付型のクラウドファンディングでの調達は非常に有用です。

しかし株式会社や個人で行ってしまうと援助することに使う資金が費用にならず、調達したほぼ全額に課税されてしまうので資金効率が良くありません。

そこで1つの案が一般社団法人を設立して、寄付型のクラウドファンディングを行うことです。上手く運用をすることで調達した金額に全く税金がかからずに援助活動をすることができます。

この件に関しては私自身が天国も地獄も味わったことのない世界の話であり、ほぼ机上のなんたらの話ですが、1つの案として一般社団法人と寄付型クラウドファンディングの処理と課税関係の話を書きます。

一般社団法人の寄付型クラウドファンディング

一般社団法人が寄付型クラウドファンディングを募る時には大きく分けて2つの方法があります。

1つは基金として調達する方法。もう1つは株式会社と同じ通常の調達です。

基金として調達した場合

一般社団法人が基金として寄付型クラウドファンディングにて調達した金額は表記は純資産の部に表記することになります。

表記は純資産、資本部分に表記しますが実態は返済義務のある負債です。税法上も全てに関して基金として調達した金額は負債として処理をすることになります。

負債としての処理になるので利益にはなりません。基金として1億円調達しても1億円借りたことになるので収益とはならず調達した金額に対して税額は何もかかりません。

収益ではないので税金の心配はしなくて良いですが、借金ですのでいつかは返済しなくてはいけません。クラウドファンディングで活動資金を調達しても儲かることをするわけではないので、返済の義務があるのであれば全く資金調達の意味がなくなってしまいます。

クラウドファンディングで調達した金額、返済義務がなくなった時点で受贈益として利益計上をしなくてはなりません。収益に計上しないで済ますためには返済義務をなくしてしまってはダメなのです。

クラウドファンディングで調達した金額を収益としてしないで済み、そして返済もしないで済む方法があるのです。

一般社団法人の定款の基金に関する次の事項を規定することで半永久的に基金の返済義務を逃れることができるようになります。「基金は法人が解散するまで返還しない」旨を規定すれば実質的に基金は返還せずに済むことになります。

返済の義務は残してあるので収益に計上する必要はなく、そして会社が解散するまで返済しないで済むという規程にすることで実質的に半永久的に基金を返済する必要がなくなります。

しかしこれは返済か収益計上を先送りするだけの方法でしかなく、一般社団法人が永続するのであれば問題ありませんが半永久的であることが前提である場合はどこかで返済をするか収益を計上する必要があります。

先のことを気にしない場合

緊急性がある場合に、後々かなり困ったことが起きてしまう覚悟を決めたうえで、この方法で進めるのはありだと思います。

この場合はクラウドファンディングでの調達時には解散するまでは返金しないこと、事実上の返金はないことを明記して調達するので返金についての心配はしないで問題ないと思います。

問題は最終的には解散することになるのでその時に受贈益に対する法人税です。永遠に解散しなければ済む話ですが、会社が存続する限りは毎年法人県民税が2万円、法人市民税が5万円、合計7万円(東京都は法人都民税として7万円)ずつを支払う必要があります。

毎年7万円ずつ支払い続けることがデメリットにならなければ、デメリットと感じないのであればこの方法で継続することで問題はありませんが、永久というわけにはいかないと思うのでどこかで受贈益に対して課税されない何かしらの方法が考える必要があります。

法人を休業状態にする

法律上には法人の休業という状態はありません。解散をしない限り法人は法人県民税と法人市民税を支払い続ける義務があります。

しかし、株式会社の場合は今後2度と営業をしないという約束をすることで法人県民税と法人市民税を払わなくても良い休業状態になれることがあります。

5年後に約束を破り、営業を再開してしまった場合は支払いをストップしていた数年間分の法人県民税と市民税を支払う必要がありますが、営業を再開しなければ会社を休業状態、放置状態にすることが可能なのです。

同じことが一般社団法人で可能かどうか、私自身は経験はありませんがおそらく同じことができると思います。

この休業状態が一般社団法人でも可能であれば、クラウドファンディングで調達した基金を永久に返還することも収益に計上することもなく目的を果たすことができます。

本当に可能かどうかはやってみないとわからないですし、役所の方針が数年内に変わってしまうリスクはありますが緊急性がある人は試してみる価値があると思います。

非営利型法人

上記のようなリスクを避けるためには非営利型法人の条件を満たした経営をしていくのがベストです。

一切収益事業を行わない場合、判断が難しいグレーな事業を行わない場合は非営利型法人として経営していくべきです。

しかし収益事業を行う可能性や判断の難しい事業を行う場合は実務経験のある専門家に依頼する必要があるのでかなりコストが高くなります。

そして信頼できる専門家を探すことに四苦八苦することになります。

上記のようなことを考えると切り分けが大切になってくると思います。数年間営業をして休業させてしまうような短期的なことを考えるのであれば基金を集めて営業をして、目的を達成したら休業してしまう。

長期的に活動をしたい場合、収益事業も行う可能性がある場合は最初から手間とお金をかけて実績のある専門家に依頼して組み上げていく。

中途半端なことはせずに両極端なこの2つの方法のどちらかを選択すべきだと思います。
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