確定申告で費用になりそうでならないもの!の話

確定申告

前回は費用になることが知られていないこと、費用に落とし忘れていることが多いものの話を書きました。
確定申告で費用に落とし忘れていることが多いもの!の話

今回は逆に費用に落ちると勘違いされることが多そうな項目について書きます。

全額費用として処理できないもの

仕事に関係がないものは費用として処理できないのは当たり前ですが。でも仕事に関係がありそうなものでも1円も費用にできないものがいろいろあるのです。

家族への費用

家族に対して支払う家賃や利息などは費用として処理することができません。ここで言う家族とは昨日書いた内容と全く同じで「生計が一緒である親族」のことを言います。

税法上の親族とは「6親等内の血族及び3親等内」、妻や親や子供、祖父母や孫あたりは問題なく親族の範囲内です。範囲の詳細は下記サイトを参照してください。

税法上の親族の範囲とは?図を用いてわかりやすく解説

昨日書いたように、家族が所有する車の費用や家族が支払った費用は仕事に関係があるものであれば費用として処理することができますが、家族に対して支払う費用は費用として処理することができません。

家族に対する給与は一定の条件を満たせば専従者給与という名称で費用として処理できますが、原則として費用として処理することはできません。費用として処理をするには下記のような条件があります。
・専ら事業に従事していること。
・白色申告の場合は年額86万円、青色申告の場合は金額の制限はありません。
・専従者給与を支払う場合は支払ってからすぐ税務署に届出書を提出する。
・原則として年の半分以上働く。

専従者給与は個人事業の中で比較的大きく節税ができるポイントです。条件や給与金額の決め方や考え方を以前に詳しく書いた投稿があるのでぜひ読んでみてください。
個人事業主が妻に給料を払う場合!の話

スーツや衣装

スーツ代や革靴や衣装代は費用になりません。スーツは仕事でしか使わない人であっても、スーツや革靴やワイシャツなど会社員が着るような服を費用としているときりがなく、仕事とプライベートの切り分けが難しいので完全に費用にできないことになっています。

衣装に関しては特別な衣装、誰が見てもプライベートは絶対に使うことはないと思えるものは費用として処理できます。お店や職場の制服も費用として処理できますが、プライベートでも使えてしまうものは費用になりません。

ロータリークラブとライオンズクラブの年会費

会社の場合は接待交際費として費用処理することができますが、個人の場合は費用として処理できない判例がいくつかでているので、費用として処理できないと考えてください。

商工会議所の年会費は費用として処理できます。青年会議所の場合はケースバイケースです。仕事に直接関係があるという明確な理由があれば費用として処理して問題ありません。

しかし新しく知り合った人と仕事の関係ができるかもしれないという感じの漠然とした理由の場合は費用として処理することはできません。

会社の場合よりも個人の方が性悪説に基づき、費用に落とせる基準が全体的に厳しくなっています。

一部しか費用にできないもの

会社の場合は仕事に関係する費用は全額費用として処理することができますが、個人の場合はプライベートと仕事が入り交じって締っていることが多いので、全額費用として処理できる項目は少ないです。

完全に仕事専用として使った費用は全額費用として処理できますが、プライベートでも使うことがあるものについては全額費用として処理することができません。

沢山の項目がありますがいくつか例を挙げてみます。
・携帯代
・家賃や自宅建物の減価償却費
・車に関係する費用(減価償却費・ガソリン代・車検代・自動車税・自動車保険・駐車場代・車購入の割賦利息)
・パソコン代
・水道光熱費や通信費
・飲食代

上記のように100%仕事で使っているわけでなく、仕事以外のプライベートでも使っている費用に関しては仕事で使っている割合だけを費用として処理します。

税務調査の時に説明できるように割合を決めた論理的な証拠や計算根拠を残しておくべきです。税務調査で論破されなければOKなのではなく、こちらが税務当局を論破できないと費用計上ができないというのが税法の基本ルールです。

携帯代

プライベート用とは別に仕事専用の携帯がある場合は全額費用として処理しても良い場合もありますが、プライベート用と仕事用の携帯機種、スマホ機種が全く同じ場合は全額費用で良いと思います。

しかしプライベート用がiPhoneで仕事用がAndroid機だったり、両方ともiPhoneであっても機種が違う場合は仕事用のスマホもプライベートで使っていることが多いと思います。

仕事用として別スマホや携帯を使っていたとしても、全額費用として処理をするためには屁理屈ではない論理的な説明や計算根拠が必要になります。

家賃や自宅建物の減価償却費

店舗経営をしている場合の家賃は全額費用処理で問題ありません。

自宅の一部を事務所や工場、倉庫などとして利用している場合は仕事として使っている面積の割合分だけ費用として処理するのが妥当な処理です。

自宅を仕事として使っていると住宅取得控除など、その他の税金に大きく影響して損をしてしまう可能性があります。自宅関係の費用を処理する場合は専門家に相談してからが良いと思います。

相談する先は税務署ではなく有料の専門家にしてください。

車に関係する費用

減価償却費やガソリン代など車に関する全ての費用が対象になります。

スマホと同じで、プライベート用とは別に仕事用の車を用意した場合でもプライベートで全く使わない状態というのは少ないと思います。

特殊な車、例えばコンクリートミキサー車や工事車両などでしたら全額費用として処理して問題ありません。

しかし仕事機材満載のハイエース程度でしたら全額費用として処理をするのは問題があります。記憶の中にプライベートで使った記憶がなくても費用に落とすのは9割程度で処理するのが無難です。

車の使用割合には2種類の考え方があります。使う頻度を日数で按分することが多いのですが、大多数の人はプライベートで使った日数を元に計算します。

1ヶ月に3度くらいしかプライベートで使わない車。プライベートの割合は3日/30日、1割である。従って車に関係する費用は9割費用計上する。このような感じで計算していると思います。

しかしこの考え方は実は間違いです。プライベートで使った日数から計算するのではなく、仕事で使った日数から計算をするのが正解です。

プライベートで車を使うのが1ヶ月に3日であっても、仕事で車を使うのは1週間に3回、1ヶ月に12回だった場合は12日/30日、4割だけしか費用として処理することができないのです。

プライベートで使った時以外は仕事という考え方ではないのです。仕事でどれだけ使ったのかという考え方が基本になります。

今までに上記のようなケースの時に9割の費用を否認され、4割の費用に修正されたという場面は見たことありませんし、聞いたこともありません。

税務調査で喧嘩のような状態になったり、悪質な脱税が他にも沢山見つかってしまった状態ですとこのような厳しい取り扱いをされてしまう可能性があります。

車の使用割合を決める時は厳しい取り扱いをされてしまう可能性があるということを頭の中に置きながら決めてください。

パソコン代

例えに書いている費用、どの費用も会社であれば問題なく全額費用として処理できるのですが、個人事業主の場合はどうしても全額費用処理というわけにはいきません。

パソコンの場合であってもほぼ仕事にしか使っていない場合であっても8割から9割、仕事にもプライベートにも使っているといる場合は5割くらいがいいところだと思います。

パソコンに関係する費用、プリンターやハードディスクなどの周辺機器は全てパソコン代の割合と同じ割合で費用処理することになります。

水道光熱費や通信費

自宅で仕事をしている場合は光熱費や電話代の一部を費用として処理できます。

論理的な計算式で説明できる場合はその割合、論理的な説明ができない状態の場合は電気代、ガス代、水道代は1割から2割くらいのが費用に落とせる上限です。これ以上の割合を費用処理する場合は特殊事情を説明する必要があります。

固定電話がない家が増えているので通信費は形態が人それぞれの状態だと思います。固定電話を使う機会は減っているのでメインはネット回線費用だと思います。

ネット回線費用はパソコン代と同じ割合で費用処理をするのが合理的です。

飲食代

個人事業主の飲食代は接待交際費として費用処理することになります。完全に仕事の接待であっても、個人事業主の飲食代は昔から全額費用にすることはできないという風習があります。

少しはプライベートとして楽しんでしまっているだろう!という個人事業主性悪説に則ったおかしな風習です。この風習に逆らって全額費用として処理をするのも良いと思います。

その場合は税務調査があった時にその飲食がどこの誰と何のための飲食だったのか、何を目的とした飲食だったのかを全て説明する必要があります。

税当局に媚びることになってしまいますが、私は飲食代に関しては9割だけを費用として処理することをオススメします。

このように費用にできそうでできないもの、一部しか費用にできないものがあります。税務署に相談に行くと全額費用にできないものは費用にできないと言われますが、一部費用にできるものについてはこちらから質問しないと費用に落とせると教えてくれることはありません。

光熱費を1割だけなどは金額小さくてどうでも良いことですが、人によっては大きな費用計上をし損ねている可能性があります。

趣味ではなく、仕事として事業を進めていくのであれば一度信頼できる専門家に相談することをオススメします。
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